〜黄昏日和〜
 










空はどこまでも蒼く晴れ渡って


遠く、遠くへと続いている。

















「暇・・・やなぁ・・」







相変わらず、昼間に警察署内のベンチで一人休む人物が一人。






「なんや。相手がおらんとつまらんわ」





ふぅ、と煙草の煙を出す。

煙は空に吸い込まれていく。






「平和やなぁ・・・・」



特に何もすることはない。

それは"平和"という意味で。





「他の所は大変やっちゅうのになぁ・・・。そーおもわんか?カラスさん」




一人で座っていたベンチに

いつの間にか座っていたカラス。





「お前も昼間は暇やろ。俺もそうやねん」






問いかけてみてもカラスはただじっと見つめるだけ






「あー・・でも、暇なったら飛べるもんな」





矢部の顔を見ながら、わからないといった風に首をかしげる





「・・っは。まぁ、わからんやろうな」




そういってもう一度煙を吐き出す。




ベンチに人間とカラスという不思議な組み合わせ。


時間がゆっくりと流れていく









「なぁ。俺にも羽くれや」



少し笑って言って見ると、カラスは大きく翼を広げる






「なんや。くれるんか?それ」


言葉が分ったかのように今度は広げた翼を閉じた






「駄目か。そりゃそうやろな。そしたら飛べんからな」



自嘲気味に笑うと、少し離れていたカラスが

こっちに寄り添ってくる





「えらい大人しい奴やなぁ、お前」


頭に手を乗せて撫でてみても、何も抵抗しない





「可愛い奴やな」



カラスにこんな感情を向けるのも何かと思うけれど

それはそれで有りかも知れない。






「――アニィ!」
「お。戻ってきたか」



向こうから自分を呼ぶ声が聞こえたと同時に

空からも鳴き声が聞こえた






「ほら、お前も呼ばれとるやろ」





カラスは一度矢部の顔を見つめ、お辞儀のようなものをする。

その後、翼を広げて空へと羽ばたいていった









「気持ち良さそうやな・・・・・」
「アニィ?」
「たまにはカラスと話すのもえぇもんやで?石原」



「?」マークをいっぱい飛ばしている石原を横目に、

空を舞うカラスを見つめ、スッと片手を挙げる































「またな」





















カラスは空で羽を羽ばたかせた。











やりました!!
久しぶりにmikiさん宅でキリ番ゲェーット!!
という事で、別館のカウンタ6666を踏ませて頂きまして、リクをお願いしました。
カラスと会話する矢部さん!
さすがmikiさんです、この妙リクをスマートに受けてくださいました(笑)
ありがとうございます、ほのぼの素敵です。
空を飛びたいと願う矢部さんと、穏やかなカラスの暖かい眼差しが目に浮かびます。

mikiさん、どうもありがとうございました★



ちなみにmikiさんのサイトはこちらから飛べます→  「空水の蒼」

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