長くなるよー(笑)

念願叶いし、生瀬さんも出演された御舞台「カメレオンズリップ」を見ました。使われている音楽は魅力的でした。

最初、堤演じるルーファスが、姉ドナの事を話し始めます。
さすが舞台、身振り手振りが大きくて楽しい(笑)
そしてルーファスの傍らで、舞台セットがぐる〜っと動く。
お屋敷のセットですね。
お屋敷の中ではストレートヘで赤い服を着た深津演じるドナが、「嘘」について熱く熱く語ってます。
傍らのルーファスはもう、愛しい姉を見つめるその眼差しは、まるで幼い子供を見てる保護者のような…

おかしくてしょうがないです。笑えます。
「騙される前に騙せ」…ドナのこの台詞は痛いですね。
この台詞だけ聞くと、過去に手ひどく騙されて、だからそんな風に言うようになった…
そう思われるかもしれないけど、ドナはどうやら、天性の嘘吐きだそうで。
私が思うに、騙される事を酷く恐れていて、その上での、自分を守る行為として「先に騙す」ようになったのではないだろうか…?

さておき、「いいよなんでも」と言ったルーファスに、ここぞとばかりに突っ込むドナ。
「何でもいいのね?じゃぁ姉さん、今からあなたの事を砂肝と呼ぶわ!」
その前に少し遣り取りがあるんですが、なぜに砂肝…(笑)
強がっているドナは、可愛いです。
馬鹿正直なルーファスだけは、ドナの嘘をどこまでも信じているらしい…美しい姉弟愛?
姉を慕う弟の、どこまでも純粋な心は切ないです。
ドナは、嘘の中に真実を探しているようにも見える…切ないなぁ。

ここまではオープニングですね。

登場!
生瀬さん演じるナイフ・ハーフムーン氏&犬山イヌ子演じるガラ。
と、目医者(笑)
踏み潰されて死んだリスを踏んで「かわいいなぁ」と叫ぶ目医者…変人だ(笑)
盲目のふりをしているガラ。ってかナイフ〜素敵!
帽子をかぶって、赤いマフラーを首から下げているのよ、かっこいい…
死んだリスのお墓を作ろうとするガラをたしなめて、何だか攻撃されるナイフさん…
そのリスを触ってしまって、バッチィそうな表情…可愛い。(笑)
でも触った手の匂いをかいで嫌そうな表情をするなら、最初から嗅ぐなっつの(汗)

場面変わってルーファスと、ドナの友人だったというシャンプー・ニューワース嬢。と、エレンデイラ。
エレンデイラは、ルーファスと一緒にその屋敷に住んでいる女性で、ドナに瓜二つです。
髪の毛にウエーブかかってて、性格も違うようだ…
死んだドナに瓜二つのエレンデイラを見て、逃げるシャンプー。(簡略)
その後の、ルーファスとエレンデイラの会話が…凄い。
騙してお金を貰おうっていう…いわゆる脅しの相談のような。
一通りの遣り取りの後、手帳を巡って二階のベランダにいるエレンデイラと、庭にいるルーファスの争い(?)が…
その果てに、ベランダの柵が急に外れてドッキンコです。
エレンデイラは顔面蒼白。ルーファスも何故か倒れ込み、仰向けでエレンデイラの無事を確認。
相当吃驚したみたいです。
さっきまでは「俺は稀代のペテン師さ、ふふん」って態度だったのに、急に優しく声をかけ、エレンデイラの心配をするルーファス。
それはオープニングで、ドナの嘘を信じてしまった時の、純粋な彼の姿に見えた…

その後、ナイフとガラが屋敷の庭に到着(さっきまでルーファスがいたところ)。
目医者をさっさといなくしたいらしく、下手な芝居で誤魔化しながら、拾った帽子を高値で売りつけるナイフ…
うん、むしろ稀代のペテン師はあなたです(笑)
ガラは相変わらず、ナイフの事を「にいさん」と呼び、盲目のふり。手には杖と、熊のぬいぐるみ。
「「ありがとうございましたー」」と二人で声を揃えるナイフとガラ…面白いわ。
満面の笑みの後の遣り取りも最高。
ガラはぬいぐるみに真剣に話し掛けてるんだけど、その時の生…じゃなくて、ナイフの台詞が笑える。
「しつこいようだけど一つ確認するぞ」「それぬいぐるみだろ?」「そうよ」「いい年してどうかと思うが、分かっててやってるんだよな?」「そうよ〜」「わかっててやってるんならいいさ!」
うふふ、軽くキレ気味なナイフさん素敵(笑)

そしてセットがぐるりとまた回って、お屋敷内の出来事。
大音量でレコードは回る…
エレンデイラを口説くルーファス、どうやら口付けしたいらしい(笑)
けれど拒まれたあげく逆海老固めされて、最終的に大事なところを蹴られて痛みに顔をしかめる(笑)
鏡に現れたドナの…亡霊?との遣り取りも笑えます。
ドナにとってルーファスは、幾つになっても可愛い弟。心配してるのが見て取れました。
「騙す方に回ったつもりでも、騙されているかもしれない…」
ああ、このお話の全てを暗示している言葉ですね。
消えたドナにしつこく声をかけるルーファス。
「居留守なのか?居留守なんだな!」
と叫んでいるところに、
「それはこっちの台詞だよ」
とナイフ。さっきからずっとドアを叩いていたようで、手の感覚が無いよ!とか(笑)
回りの声が聞こえなくなるほど熱帯魚を熱心に見つめるナイフさん、可愛い。
しかもその熱帯魚、カメレオンを食べるらしいです(笑)

思いの行き場が無いから墓を作るという、その優しいナイフの心。素敵だ。
ナイフは、ドナの旦那だったそうです。
弁護士の息子で。
ナイフはドナを、心から愛していたのが分かります。
自問自答しているナイフさんは悲しくて可愛いです。
突如現れたエレンデイラを見て固まるナイフとガラ…その後エレンデイラを穴の開くほど見つめるナイフ。
自分の目の前に立たせて、頭のてっぺんから足の先まで、その回りをくるっと歩きながら見つめ、真正面から顔を見る。
その場面はドキドキします。
か、顔が近い…そのまま徐に手を彼女の顎にやり、顔を寄せ…そうな雰囲気が漂ってましたがルーファスに近い時点で注意されてました。
残念(笑)
「目が普通じゃないんですから!」とか「大丈夫?怪我は?」とか…ルーファスの言動は子供じみてる気がする…
まぁ、確かにあの目は凄い、生瀬さ…ナイフの目。
目力?眼力?何て言うかさ…目で犯すって言葉がぴったりっていうかなんていうか(笑)
ガラはガラで、唐突にエレンデイラに平手打ち。掴みかかって暴力的になるガラを、ルーファスとナイフで必死に止める。
尚且つ、落ち着きかけたガラに、ナイフが平手打ち(笑)
泣き伏せたかと思いきや、どこかから砂を取り出してナイフにぶつけて目潰し攻撃!
もう…ドタバタしてます(笑)
またもやエレンデイラに襲い掛かろうとしたその時、ナイフが行動に出ます。
その辺に放置されていた熊のぬいぐるみ…チッチモンドくんを掴みあげ、それこそナイフ(紛らわしい)をチッチモンドくんの喉下に。
ガラは固まり「やめてー!」と叫ぶ。
もう…面白いこのシーンは。
なんとかルーファスが、エレンデイラとドナは別人だと説き伏せて、ガラはチッチモンド君を抱いて突如部屋を飛び出し…たかと思えば急に戻ってきました。
その時の三人の様子がおかしかった。特にナイフさん。
目をぎょろっと吃驚させて、ガラから逃げようとするんですもの…か、可愛い(笑)
で、ガラはエレンデイラの前に立ち、か細い声で「すいませんでした…」と頭を下げてまた部屋を飛び出す…
ナイフさん、暴れたものだからすっかり髪が乱れて…か、かっこいい(笑)

その後のナイフとルーファスの真面目な遣り取りもさる事ながら、お手洗いの場所についての遣り取りも笑えました。
そしてセットはぐるぐる回る〜
庭でガラは、泥をぽっけに補充。そしてチッチモンドと会話。
多分真剣に会話。
どうやらナイフさんはとうちゃんで、ガラはママ。チッチモンドは息子なのか?

庭でチッチモンドとの遣り取りを、エレンデイラは途中から見てて、ここで衝撃の事実判明。
どうやら、エレンデイラとガラ、ナイフは知合いで、なにやら三人(と一人)で企てているらしいです。
そこにナイフが現れて…んー、ガラとエレンデイラは女同士という事もあって、自然な会話をしてたけど…
ナイフとの会話は、エレンデイラはどこか怯えているような気がします。

ルーファスは、ドナは生きていると言い張っています。
ドナに会ってみたいというエレンデイラに、ずっとここにいれば会えるよ、と…
なんだか、ずっとここにいて欲しいと言っているような気がします。
そして、ドナを演じるエレンデイラ。
さっきまでのおしとやかなエレンデイラはなんだったんだろう?
そのはしゃぎっぷり…後ろからエレンデイラを抱き寄せるルーファス。
我に帰るエレンデイラ…口付けようとしてまたも逃げられる。
そこで突如現れる、シャンプー・ニューアース(笑)
崖から落ちて血まみれ…ここで一度幕は閉じて、数時間後の出来事。

庭先で用を足すナイフさん…屋敷中探してもトイレが見付からなかったらしい(笑)
その現場に突如現れる女性。どうやら共犯らしい。
用を足しつづけるナイフさんをじっと見て「縮んだ?ちょっと小さくなったんじゃない?」とかって…み、見たことあるの?(笑)
女性が去った後、ルーファスが庭に登場。
ってか、長いよ…しかも勢いが増して…そこにお池が出来かけてます(笑)
目医者が来ていて、シャンプーの怪我を見てるようです
そして自身の体内で何かが決壊したとみて、「医者を呼んでくれ!」と叫ぶナイフさんに、ルーファスが一言。
「今ガラさんを診てますよ」
ピタッと止まったね…良かったね、ナイフさん(笑)
嬉しそうに庭先の水道の蛇口をひねって手を洗う…水の出が悪くて「俺の小便の方が遥かに出がいいよ…」とかのたまう始末。
そして、ルーファスにハンカチを借りる時の一言「持ってるんだけど濡らしたくないから…」
…やるな、おぬし(笑)
どうやらルーファスのハンカチが気に入ったようで、返す時に自分のを渡してみたり(笑)
それをぽーんと投げられて、苦虫を踏み潰したような表情でハンカチを取りに走る小走りで駆けるナイフさん…
つるっと滑って、先ほど自分で作った御池(笑)にばしゃっと…
「う…わっ?!」って表情がもう…かわいいよっ!(笑)
やるせないまま、尚且つ転んだ状態でルーファスと会話を続けようとする感じがもう、開き直ってるような…
そして結局立ち上がり、何故か手を洗う…(笑)後の人用に、と蛇口のところに水をかけて、人のよさが垣間見えるシーンもなんともはや。
すったもんだの遣り取りの後、ハンカチをルーファスに返そうとするのだけど「あげますよ」と言われて満面の笑み。
うわぁ、心底嬉しそうだ…(笑)
お池にはまったナイフさんに、突如現れた目医者は熱い抱擁を…(笑)
この目医者、軽くむかつくわ…
ガラの脳に腫瘍があると言い、顔色が変わるナイフ。
そして落ち込む…
目医者が熱く語る中、ナイフは苦笑い。そして軽くキレル。
暴力をふるうナイフさん…どうしてこういうのがめちゃめちゃ似合うんだろう…かっこいいよ。
そこに着替えを持って現れるルーファス…ピンク地に白の水玉シャツ(笑)
逆切れした目医者に襲われたりなんだりと、感想書くのも大変な舞台です…
何だかんだあって、突如現れた(こればっかだな)男…大佐?がナイフさんの足を撃ってしまった!
どうやら目医者を襲っているのを見て助けようとしたらしいのだが、様子を見ようと姿を見せたシャンプーの腕も撃ってしまい、薪拾いから帰ってきたエレンデイラと鉢合わせてすったもんだ…(笑)

ここからがちょっと恐い。
目を覚ました目医者は蛇口をひねって水を飲んだかと思えば、何か、穴に落ちた…
その後、ナイフの共犯の女性が登場。ルーファスと短い遣り取りをした後、庭に一人でいると、妙なムードが。
どうやらこの女性は霊感があるらしい。この屋敷に留まる何者かと会話を普通にしてます…逆に恐い。
信じてないとか言いながら、普通に会話してる。
先ほど目医者が落ちた穴に向って叫ぶ女性…そこに大佐とエレンデイラが登場。

場面変わって、ルーファスがナイフの足から弾をとる作業をしてます。
かなり痛そう、迫真の演技ってこういう物を言うのね…とか思ったり。
しかも血が止まらないそうで…ルーファスがむごい事をいいます。
「血ぐらい自分で止めてくださいよ」…いや、自分じゃ止めれないから(笑)
気合で止めれたら医者はいらないって(笑)
まぁ、そこに大佐が登場して、ナイフに傷の手当てを。
エレンデイラやらに銃を突きつけられる度にナイフの撃たれた場所を叩いて、ナイフさん、痛みで気絶しちゃった。
ズボン脱いで下半身下着…靴と靴下はちゃんと履いてるからもう、可愛くって可愛くって(笑)
何気に気絶したナイフさんを放って、大佐とエレンデイラとガラの三人が会話に花を咲かせてます。
大佐の飼ってる凶暴なモモちゃんの話で(笑)
で、色々あって、そこに残ったナイフ(気絶した)とガラ。
ガラも幸せになりたいんだね…ナイフとチッチモンド君と三人で、その屋敷で幸せに暮らしたいと…せつないわ。
そこにシャンプーが登場(笑)
ドナとエレンデイラの関係性について言い合った挙句、シャンプー嬢はナイフ(刃物)を取り出し、自分を騙しつづけたドナの口を裂いてやると言い放つ。
だけど混乱したガラに傷口を叩かれて、刃物を奪われ部屋から飛びだして逃げていきました。
何事も無かったかのように、ガラは刃物を(なぜか)蓄音機の中に収納(笑)
フラッと、恐らくは脳の腫瘍のせいで痛みによろけ、チッチモンド君と対話。
おもむろにナイフが目を覚まし、「痛いのか?」と声をかける。
優しいナイフ…
ガラを、ナイフなりに思っているのがいいね。
ガラとナイフの会話がどこか切なくて、ため息出ちゃいます。

で、えーと…外でルーファス達が遣り取り…。
どこからともなく犬の鳴き声、シャンプー・ニューワースがモモちゃんに襲われてしまいました。(中略)

幕が一度閉じて、屋敷内に場面転換。

ルーファス達は居間で会話。
大佐がいやにおかしい。「ばかもんがぁっ!」が口癖みたい(笑)
で、女性…えーと、女社長ビビということにしておこう。
騙し合いだね、これは。
ビビは女社長のフリをして、エレンデイラが盗んだバックを取りに来た…
エレンデイラはナイフとガラと共謀して、尚且つビビも共犯。
バックの中の手帳には、女社長のアバンチュールの証拠。
だけど手帳は行方不明。
白々と手帳を探すエレンデイラ、何も知らないのは、自分が恐喝行為をしていると思っているルーファスただ一人…
(大佐とシャンプーは無関係)

深い…尚且つごちゃごちゃだ(笑)

ビビは女優で、ナイフたちに手を貸しているということで。
どうやらビビとナイフは学生時代の知り合いらしい…
手帳を探しに庭に出たルーファスとエレンデイラはさておき、ビビとナイフの遣り取りもまた面白い。
(大佐はナイフに言われて、犬に襲われて大怪我のシャンプーとガラの容態を見に二階へ)
台詞読みをナイフに手伝わそうとするビビだが、思い出話に花が咲いてナイフはうんざり。
気を取り直して台詞読み…
どうやら、女性と男性の、不倫話らしい。
一見、ビビがナイフを口説いてるように見える。
それを見てしまうルーファスとガラ…
何も言わずに顔をくしゃくしゃにしてその場を去るルーファスとガラ。
ナイフはとりあえず、練習に付き合う、四文字だけ(笑)
「なるほど」の四文字だけ言って、心配らしくガラの様子を見に二階へと向おうとする。
呆れながら、仕方ないと一人で台詞読みをするビビの言葉がナイフの背中に突き刺さる。
「失ってみて初めて分かる、その人がどんなに大切だったか…」(結構曖昧)
俺はまだ間に合うと、ガラの元へと向うナイフ…
(注:この時のナイフさん、ピンク地に白い水玉のシャツをしっかり着てます(笑))

ルーファスとエレンデイラは庭で落ち込む(落ち込んでるのは主にルーファス)
もう午前4時だそうです。
思い切り愚痴るルーファスを励ますためなのかどうなのか、エレンデイラは軽く逆切れ。
そのエレンデイラとの会話の端々で、ルーファスはエレンデイラにドナの面影を見つけ、自嘲気味に笑い、ドナとの思い出を話し出す…

父親の死の真相をエレンデイラに話すルーファス…
撃ち殺された、父とその愛人。
社会的にはドナが、幼いドナが撃ち殺したとされているが、真実は闇の中。
どうやら母親がやって、それをドナに押し付けたらしい…
雇った弁護士に口裏を合わせさせて…
そしてその弁護士の息子が、ナイフ。
財産目当てで脅されて、ドナはナイフと結婚したらしいとルーファスは語る。
ここでやっぱり、そうだったんだと思う。
ルーファスは、どこまでもドナを信じていたのだと。
そこにナイフさん登場。
最初の出で立ちとほぼ同じ(シャツだけピンク地に白の水玉、だけど意外に良く似合う)。
最初にガラが持っていた杖をつき、足を引き摺りながら「医者を呼んでくる」と。
心底ガラを心配している様子で。
怪我してるし、こんな時間だし、雨も降りそうだからと止めようとするエレンデイラを見て、ナイフは怒鳴る。
「お前は何だ!!」と。
ビビに言われたからかもしれない…あの女、怪しいわ。あんた達、裏切られるかもしれないわ…
だからなのか、ドナにそっくりだからなのか…
ルーファスはもう諦めているようだけど、必死に止めようとするエレンデイラ。
苦しそうに辛そうに、顔をゆがめてナイフは再度言う。
「お前は何だ…!」と。
それを振り切り医者を探しにその場を離れたナイフを、ルーファスは変な人だ、と言った。
そこに突如引き返してきたナイフ。
唐突に一言。
「ドナは愛していたぞ、俺の事を」
先ほどの、エレンデイラに話していたルーファスの言葉を聞いていたらしい。
怒鳴り口調で、
「いやいや結婚させられたような事を言っていただろ今!」と叫ぶ。
確かにナイフは父親に頼み込んだらしい。
「あの子がいい、あの子が好きだ、あの子が欲しい」と…(うわぁ、言われたいなぁ)
けれどナイフは、ドナを愛していたと。
ドナも自分を愛していてくれたと、幸せな数ヶ月だったと。
自問自答しながら、性交渉は無かったが幸せだったというナイフの表情が、泣きそうで切なかった。
そうして、俺はガラを愛するんだと言いながら立ち去るナイフ…
最後に「気を付けて」と言うエレンデイラに、ナイフはなおも「お前は何だ…」と(笑)

場面変わり室内へ。
ビビと大佐…おかしい(笑)
そして熱帯魚に餌をやるエレンデイラを、じっと見つめる大佐とビビ。
どっかから持ってきた箱の中から取り出すは…か、カメレオン?!
はさみで尻尾をチョキチョキしてました(笑)
何気にこの大佐は、ガラと張るね。
熱帯魚と会話してるんだもの(笑)
そして、ふらつきながらやってきたガラは熱帯魚に噛み付き、熱帯魚は大佐の指に噛み付き。
もう、ドタバタ。
大佐おかしい。
なんだか色々な遣り取りの末に、チッチモンド君、またもピンチ。
煙草の火を手に押し付けられたお返しと言わんばかりに、ビビはチッチモンド君を燃えさかる暖炉の中に…
それを救出しようとするが、熱くて手が出せないガラ。
冷やしなさいとうるさい大佐はさておき、ガラはおもむろに蓄音機の中からあの刃物を…
この時の大佐の一言。
「今どこから出したソレ!」(笑)
遣り取りの果てに、今度はビビが、なぜか蓄音機の中に刃物を仕舞った(笑)
で、えーと、突然床の一部が開き、あのデブ…じゃなくて庭の穴に落ちた目医者が…
下に死体と骨があると言う言葉を聞き、大佐が率先して穴に降りる事に。
その間にビビは大佐の荷物をゴソゴソ…大佐が刑事と言う事が判明、そそくさと逃げるビビ。
そこにルーファスとエレンデイラが戻ってくる。
お帰りの女社長にホッとするが、ドアが開かない。
突然薄暗くなり、怪しい物音と雷。
ラップ現象、勝手に鳴るレコード。
ふっと静まり返る中、ゆっくりドアが開いてビビは逃げ出した。

そこへ、体中に包帯を巻いたシャンプーが大佐の銃を持って階段を下りてくる。
エレンデイラに、銃口を突きつける。
そこへ、電話が鳴り響く。
ナイフがいなくなった時、エレンデイラはナイフを追いかけようとしたガラに言った。
「電話をかけると言ってました」
それは、具合の悪いガラを引き止める為の嘘…
銃をエレンデイラに突きつけるシャンプー、鳴り響く電話。
電話に出ようとエレンデイラの前に出るガラ。
銃声。
赤い血しぶきが飛び、ガラの身体は崩れ落ちた。
鳴り響く、電話。
シャンプーは自分のした事が信じられないとでも言うようにその場にへたり込み、泣き崩れる。
「あたしを殺したかったのね…」エレンデイラがそう言った…
屋敷セットが回り、庭へ。
銃声に驚くビビ。
私は気にしないと言うと、例の穴から大佐がしゅばーっと登場。
腰を抜かしながらビビは逃げ出した。
「あれ、抜けない…」
と困り果てている大佐の下に、銃を持ったルーファスと、エレンデイラ。
どうやら逃げれたらしい目医者をとりあえず撃ち殺したルーファス、目医者…最初から最後まで変だった。
大佐は語る、エレンデイラの事を。
極度の虚言癖があり、記憶喪失で施設に移ったエレンデイラの話。
ルーファスの目が、切なげ。
雨が降ってきた。
エレンデイラは、銃をルーファスの手から取り、押し問答の果てに、大佐を撃つ。

嘘。
嘘をついてと頼むエレンデイラ。
ドナも言った、ルーファスに。
「私がいなくなったらさみしい?」そう聞いて、寂しいと答えるルーファスに言った。
強がって嘘をついてよと。
ルーファスは寂しくないよと言わされたけど、けれど嘘をつき通せずに寂しいと、最後には言った。
ドナに、嘘はつけないのだと。
エレンデイラも同じだった。
大佐に銃を突きつけ、撃ってくれと言わせて。
何度も何度も言わせて、撃った。
撃たないからと嘘をついた?

雨が降る。
ルーファスはおもむろに、大佐を改めて穴に押しやった。
雨にはしゃぐエレンデイラ。
雨の中、エレンデイラは自分の過去を話した。
自分にも弟がいたと、弟の淹れてくれたお茶は美味しかったと。
上着を脱いで二人は大雨の中。
エレンデイラはブーメラン効果について説明しだすけど、ルーファスはそっと近付いて彼女の腰に手をやり、口付けた。
深く甘い口付け、雨の中、通じ合う二人…
二人がはしゃぎ回る雨の中、ナイフの姿が。
崖から庭に目をやるナイフに気付き、会話する三人。
「ずっと電話していたのに、誰も出ないから様子を見に来た」と…エレンデイラの小さな嘘は、本当になった。
「僕たち、ずっとここにいたから」とルーファスは言う。
ナイフはどうやら、隣町まで医者を探しに行っていたらしい。
親切な人に助けられたと、ナイフは言う。そして倒れている目医者は何だと問うと、とち狂った大佐が撃ったと説明するルーファス。
些細な嘘か、大きな嘘か。
早く家に入った方がいいと言うが、屋敷内に入ったナイフの目に映るのは、きっと何よりも切ない事実。

ナイフが崖を回っている間中も、庭をはしゃぎまわるルーファスとエレンデイラ。
ふと、エレンデイラがドナに変わっている。

そうしてカーテンコール。


長い。
三時間は長い。
ところどころの好きな台詞を抜粋するために、ストップと巻戻しをなんどもやった。
この舞台は面白い。
私の語りでそれが他の人に伝わるかどうか不安だが、本当に面白かった。
沢山の嘘、その中に垣間見える本当。
エレンデイラは誰?
エレンデイラはドナ?
その謎も解明されぬまま、物語は幕を下ろした。
エレンデイラとルーファスは、最後幸せそうに、雨の中を踊るようにはしゃぎまわっていた。
一番幸せなのは、多分ビビ。
幸せな二人は、エレンデイラとルーファス。
死んだのは、ガラと大佐と目医者。
罪を犯したのは、シャンプーとエレンデイラとルーファス。
何も知らぬまま、愛すると決めた人を失ったのは、ナイフ・ハーフムーン。

切なくて悲しいお話のような気がする。
けれど面白かった。
とても。

ドナは、嘘吐きだった。
でももしかしたら、自分の嘘の中から、真実を見つけてくれる人を探していたのかもしれない。
馬鹿正直なルーファスは、真実を見つけられた?
謎が多い。
考えれば考えるほど謎は増える、深まる。

カメレオンズリップ、色を変える唇。
嘘吐きな唇。

2004年8月29日


★MYお絵描き帳★゙ イラストはちんたら描いていく感じで。
ロボからどうぞ(違うのも沢山ありますが)


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